提言―1:竹島(独島)問題解決に関する提言

竹島(独島)問題解決に関する提言

 【主文】
 竹島は、百年に亘(わた)り帰属権問題は棚上げし、管理のみは百年間に限定し韓国に委(ゆだ)ねる。ただし、その間の竹島の活用においては建物を建て、そこで日韓青年の交流の場を年数回設けるものに限定する。即ち、日韓友好の島とし、管理権のみは百年のみ韓国に委ね、どちらの国に帰属するかは百年後に協議するものとする。また、竹島周辺の排他経済水域は認めず、別途日韓漁業協定・条約でその取扱いを決めるものとする。


 【理由】
 1・歴史的な帰属権の確認
 竹島の帰属権問題は社会常識上は判定不可能である。竹島の面積はわずか〇・二三平方キロメートルであり、島というよりは単なる岩の塊(かたまり)が地上に出ているだけである。水もなければ、田畑もない。こうした地に、遣隋使(けんずいし)・遣唐使に見られる如(ごと)く当時の小舟で命懸けで、この土地を利用しようと考えていく人間がいたとは思えない。鑑真和上が日本に来た時の苦難を思い起こせばよい。そうした時代が長く続き、その時に日本・コリアン両国の支配者がかような島(岩)を自国のものにしようとしたとは考えられない。依(よ)って、近世までは竹島がどちらの国に帰属していたかを調べること自体に意味がない。偶然、どこかの国の船が難破し、この島に住民が辿(たど)り着いたとしてすら、そのような物は帰属権問題とは無関係である。要するに、事実上、どちらかの国に帰属している島とは江戸時代までは考えられない。

 2・条約上の問題
 自然法に照らして、領土に関する条約の有効性は以下の前提の下にある。A・条約が軍事的な脅しで締結されたのではなく、双方対等な理性に基づき結ばれていること。B・戦争や軍事力で奪った土地ではないこと。AとBの視点から判定すれば、戦前に締結された竹島に関する条約は無効と考えるべきである。
 具体的には、日本が竹島の領有権を主張したのは一九〇五年であるが、その前年の第一次日韓協約により、韓国政府は日本政府の推薦者を韓国政府の財政・外交の顧問に任命しなければならなくなっていた。要するに、一九〇五年に日本政府が閣議で竹島と命名し島根県隠岐(おき)島司(とうし)の所管とした、その前年の(軍事的威嚇で締結されたとしか思えない)第一次日韓協約を分析すると、対等な形で竹島が日本の領土となったとは認められない。日本の歴史の土台にある、道理というものに反しており、竹島の領有権を一九〇五年に求めることはできない。しかし、韓国の領土ということもできない。自然法という道理からは、竹島はどこの国の領土かは不明としか言えない。

 3・竹島の価値
 あるTV局は、竹島の資産価値自体は約二千万円台であると、二〇〇九年頃に報道していた。この額は田舎の我が家の建築費よりも安い。だが、遠方の島に過ぎず、田畑もなく、下水道、水もない岩のため、こうした島に右記ほどの価値すらないと判断するのが常識である。もし国がプレゼントしなければ電気・ガス・郵便物その他全て機能不全の島である。なお、参考までにウィキペディアからダウンロードした記事を記載しておく。
 《……朴正煕大韓民国大統領は「独島問題は、韓国には譲れない一線だし、日本にも譲れない一線のはずだ。それならば、韓日友好の妨げになる無人島など爆破してしまえ」と述べている。また、日本の伊関佑二郎外務省アジア局長が韓国側に対して、「竹島は無価値な島。日比谷公園位の大きさしかないんだから爆破して問題を無くしてしまえばいい」と同じ様な事を述べたと言う記録が残っている。{『ウィキペディア(Wikipedia)』二〇一一年一月二十八日ダウンロードより抜粋。}》

 4・韓国に管理を委ねる理由
 竹島問題は、本来国際司法裁判所などで帰属権を争うべきである。しかし、日本にとって竹島は排他経済水域問題を除きメリットはない。経済利益上は、韓国も同一である。しかし、韓国の場合には、竹島は日本に侵略されたシンボルの島である。言わば、日本の広島・長崎に該当する地である。両者の心情を考慮すると、日本にすれば国際司法裁判所が竹島を韓国の所有物と裁定を出しても困ることはない。それどころか既に紹介した如く、官僚の一部は竹島を秘密裏に爆破し海に沈められたら、と陰で言ったことはインタネット等で良く語られていることである。経済的には竹島問題があることにより、それに従事する職員の人件費等で損失のみがある島である。
 他方、韓国も基本は同じであるが、先の日本の広島・長崎に該当する地のため、国際司法裁判所が万一日本に帰属権を認めれば、韓国内での暴動その他へと繋(つな)がる危険がある。そうした危険性を考えると、韓国が国際司法裁判所にこの問題を付託するのを躊躇(ためら)うことにはやむを得ない側面がある。同時にそうした状況(韓国内での反日暴動)は韓国のみならず、日本にとっても大きなマイナスでしかない。
 また、日本がコリアンを侵略し、長期に亘(わた)り屈辱の想いを彼らに押し付けた事実がある。強制連行、従軍慰安婦問題、日本に併合しながらコリアン差別を容認したこと、……これらの日本の人道に関する罪を振り返ると、領土問題は百年間棚上げするとしても、その百年間は韓国に管理を委ねるのが妥当と思われる。
 ただし、日本国民の理解を得るためには、領土の帰属権自体は棚上げすると同時に、島の活用方法は日韓友好目的に限定することを提言するものである。望むらくは、韓国が百年に亘りこの島を管理している間に、この島の施設で、日本・韓国・北朝鮮の若者が政治論議ではなく、ただ単に卓球・その他のスポーツ交流などを通じて、友として汗を流せる島にすることを願っている。

5・将来
 両国は、百年の棚上げ期間を設けることにより、両国のナショナリズムが大きく減少するよう努力しなければならない。戦争の惨(さん)禍(か)は風化させてはならないが、感情的な怒(いか)り、その集合体である偏(へん)屈(くつ)なナショナリズムはなくさなければならない。なくなった時点で、日韓双方が領土問題を冷静に協議することが望ましい、と世の理性は語っている。
 同時に、この百年の間に国際海洋法条約も含める国際法全体を見直し、新たな時代に対応できる条約を国連中心に締結する必要がある。その時に、排他経済水域を拡大するために、全く人が住めぬ、しかも本土から遠方の単なる岩などを無理矢理島に見せる詐欺行為などを排除しなければならない。更に、本土から遠方にある、しかも人が長期住んでいなかった地は、原則として国連管轄下に置くと同時に、その島周辺の排他経済水域は二百海里ではなく十二海里程度に縮める必要もある。これらは単なる、私の思いつきにすぎないが、理性は常識にかなった排他経済水域、遠方にある無人島の問題を処理するよう世界に求めている。
 それを促進するためには、捕る漁業から育てる漁業への転換、エネルギーの中心は無尽蔵にあり、かつ紛争の原因とならぬ自然エネルギー中心の世界へと転換を図る必要がある。これらの一部が百年後に実現していれば、〇・二三平方キロメートルの島の帰属権争いは、高校生に任せてすら解決する単純な事項となるであろうし、そうなるよう努力しなければならない。それが百年間棚上げする理由である。科学の進歩と、偏狭なナショナリズムが沈下する期間、それが当面百年である。

 【参考資料】竹島周辺の排他的経済水域に関しては、既に日韓漁業協定で竹島がないものとした両国の中間線を基準に、排他的経済水域内に暫定水域が設定されており、この海域において双方の漁獲が制限付きで認められている。

  • 【上記文書に関する解説】
  • ①浜田隆政『日本のフィクサー〝ME〟―上巻』第2章第五節より抜粋
  • ②提言した時期は、2007年1月23日の盧武鉉大統領の演説(演説の飛ばし読みや中断をした演説)の数日前と記憶している。
  • ③盧武鉉の方はまんざらではなかったようであったが、拙著『同上書』に記した通りである。「……、日本政府の方が、拒否というか完全無視だったんだ。確か、安倍晋三内閣(二〇〇六年九月二十六日~二〇〇七年九月二十六日)の時だったと思うけど、違っていたら、多分小泉首相の時だと思うよ」
  • ④提言内容。両者が自己の主張を言い合っても前に進まない。遠方の0.23平方キロメートルの島とは、東京に落ちた一円玉が誰のものかを探すのと同様である。そこで、日本の内閣談話にあるように「韓国は…日本の植民地主義の犠牲」という視点から、上記裁定となった。
  • ⑤盧武鉉元大統領、オバマ大統領は、私の心の友である。盧武鉉氏とは2003年6月に筑紫哲也氏の番組で御対面してから、心の友である。しかし、友は友、私情はいれずに提言をしている。
  • ⑥盧武鉉氏と友好関係にあったとしても、朴大統領に対しては何故か親近感を感じることが多く、影ながら助け船をだしたと自分では思っている。ただし、内政不干渉が原則である。
  • ⑦『日本のフィクサー〝ME〟』について。「この世がどういう世か不明である。しかし、いつからか私の言動が国内外の政治経済に影響を与えたとしか思えぬ状態になった。某政治家の「裏で物事が決まってよいか」という言動から、私が政経に与えた影響を念のために公表した。ただし、一部の人に迷惑がかからぬように5~10%嘘(うそ)を入れている。これにより、どこが嘘でどこが事実か分からなくするためである」(安らぎ文庫HP、発売中の書籍より引用)。なぜ、そうなったかは『同上書』をお読みいただきたい。